『SEKAI NO OWARI』ニューアルバム『Tree』について考えてみた
転載元:ナタリー
1/18に2年7ヶ月ぶりにリリースされた『SEKAI NO OWARI』のニューアルバム『Tree』
オリコン1位を獲得し、25万枚近くという今では脅威的な売り上げで改めてこのバンドの勢いを感じました。
オリコン週間 CDアルバムランキング 2015年01月12日〜2015年01月18日 | ORICON STYLE
そんな私もライブDVDにつられて買った訳ですが、セカオワ現象と合わせてこのアルバムの感想を・・・
最初聴いたときはガクッときてしまった・・・
13曲中9曲が既出曲という構成はどうなのか?
今回のアルバム『Tree』の収録曲は13曲。
そのうちシングルA面は『RPG』『スノーマジックファンタジー』『炎と森のカーニバル』『Dragon Night』の4曲収録。
B面が『アースチャイルド』『ピエロ』『銀河街の悪夢』『broken』bone』※これはちょっと特殊ですね。
配信リリースが『Death Disco』。
合計9曲という半分以上が既出曲なのである。
2年7ヶ月という年月があってこの内容は正直物足りない。制作期間が長いから曲がいっぱいできるというものではないけど、新曲があまりに少なすぎる。
前作『ENTERTAIMENT』以降特に昨年は『セカオワ現象』なんて言葉も産まれたほどに忙しかったというのもあり曲の制作ができなかったのかなーとも思う。
昨年紅白にも出場し、世間の注目度が高い中でのリリースなのでセールスを上げるにはやはり既出曲を多く入れるという選択になったのかもしれない。
結果的にセールスには繋がったし世間が求めているのはこの選曲のアルバムだったのは間違いない。
自分がかなりセカオワが好きになっていた事に気づいた
じゃあなんで自分がこのアルバムに対して物足りなかったのかを考えてみた。
この1年ぐらい確かにセカオワの曲をよく聴いた。アルバム「EARTH」、『ENTERTAINMENT』そして各シングルとにかくよく聴いた。
だから、今回のアルバムに期待していたのは新しい『SEKAI NO OWARI』の新曲を待っていて、それがとても少なかったので満足できなかったのだ。
いつのまにかセカオワにはそれを期待する程好きになっていたのだ。
『セカオワワールド』を堪能できる一枚ではある
前作「ENTERTAINMENT」はバンドらしさを残しつつ今のセカオワワールドが産まれつつある、まだ卵のようなアルバムであったが、今作『Tree』はセカオワワールドが完成し
ひな鳥として産まれたアルバムである。
2015年を代表する作品になるのは間違いない。
近年ここまで自分たちの世界観を楽曲やライブで表現してきた(というよりできた)バンドはないと思う。
そういう意味ですごく今の音楽シーンには非常に貴重な存在であるし、今後どういう展開を見せて行くのかが楽しみである。
※個人的にはあえてギターを全面に出した楽曲を聴きたいが・・・
セカオワとはどんなバンドなのか?という事を知るには絶好の1枚だと思う。
ぜひとも聴いてほしい。